ルイーズ ・ブルジョワ展

この記事を書いた人

YUKA_chakuso-media editor in chief

東京生まれ。
途中経過でオーストラリアに育ち、
少しのあいだ、インドネシアで暮らしました。
赤い色とノラ・ジョーンズの声が好き。
ライフワークは旅で、今はポルトガルとハンガリーに行くことを夢みています。
昭和のエッセンスがほどほど残る、超テレビっ子世代のクリエイティブディレクターです。

ルイーズ・ブルジョワ展に行ってきました。

六本木ヒルズにある、巨大な蜘蛛のオブジェを作った女性の個展です。

『 地獄から帰ってきたところ 言っとくけど、素晴らしかったわ 』

というキャッチーでドキッとするワードと蜘蛛、それに相反するような美しいピンク色の広告を見たのがきっかけです。

(OOHって大事ですね!)

この個展を鑑賞された方それぞれの見解があると思いますが、

私はここまで『 着想の原点 』が明確なアーティスト作品は初めてでした。

『 母性への渇望 』と、やりきれないほどの『 ヤングケアラー的 』トラウマ(涙

ブルジョワにとって、そのトラウマを芸術に昇華することは、

心の傷を癒やすため、自分自身と向き合うための強力な手段であったと推測には及ばず、

その芸術活動と並行する、彼女の人生のジャーニーがとても痛々しいのです。

予備知識を持たずに行ったため 観賞後しばらくは、何とも表現のしがたい虚無感が私の周りに漂っていました。

芸術作品を見て、胸が苦しくなったり、嬉しくなったり、——そんな感情の揺れを通して

誰かの人生と私の人生が交差して、何かが自分に目覚めるような感覚がとても好きです。

だからアートって素晴らしい。

★★★