PEPSI (拡張現実ビルボード広告)
この記事を書いた人

YUKA_chakuso-media editor in chief
東京生まれ。
途中経過でオーストラリアに育ち、
少しのあいだ、インドネシアで暮らしました。
赤い色とノラ・ジョーンズの声が好き。
ライフワークは旅で、今はポルトガルとハンガリーに行くことを夢みています。
昭和のエッセンスがほどほど残る、超テレビっ子世代のクリエイティブディレクターです。
『 AR 拡張現実技術 』を用いて、
デバイスをPEPSIのボトルにかざすと、ボトルの中のライブを視聴できるというもの。
対話をしたり操作をしたりと、
インタラクティブな体験ができるのが、このPEPSIの広告です。
掌の中に仮想空間がおさまる時代になり、いよいよ未来が追いついて来たなという感じです。
仮想空間と科学技術と私の着想
アートというより、テクノロジー寄りなお話になりますが、
私の仮想空間の初体験は『筑波万博 EXPO 85’』だったと記憶しています。
世界中の最先端テクノロジーが 茨城県の筑波市に集結し、
それを駆使した『未来』が披露された大大大博覧会です。
『人間が想像できることは、人間が必ず実現できる』という偉人の言葉を彷彿させ、
沢山の人に多大な影響を与えた、歴史的な一大イベントと認識しています。
3D映像の劇場では、左右に赤・青のフィルムが貼られた
たいして頑丈とは言えない厚紙製のメガネが配られました。
一人ひとりに渡されるよくわからないメガネ。それだけでワクワクなのに、
そのメガネをかけると目の前の映像から、その中の世界が「こちら側」に飛び出して来るのです。
飛び出してくる世界を手に掴もうと、老若男女が立ち上がり、
一斉に腕をのばして大騒ぎです。
『 いつかこんな未来に辿りつくのか 』
今では当たり前すぎることが、あの頃は当たり前ではなく、
こども心に胸の奥がキュッとときめくような感覚は今でも忘れられません。
先述の『 未来が追いついて来た 』という表現は、
とてもパラドックス的なのですが、『筑波万博85’』での原体験が
私の『 着想の原点 』の一部になっているように感じています。